最後に、商業登記法記述式の問題についての分析です。
商業登記法の出題のテーマは以下の通りでした。
第1欄
本店移転
発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容の変更
取締役、代表取締役及び監査役の変更
支配人を置いた営業所移転
第2欄
取締役の変更
解散
清算人及び代表清算人の就任
支店廃止
第3欄(登記することができない事項)
支配人の辞任
近年出題が予想されていた解散、清算人、代表清算人の登記が出題されました。
十分な準備をされていた方が多かったでしょう。
昨年度に引き続き、文章記載問題は出題されず、申請書の一部を記載させる形式の出題でした。
本年は、組織再編分野の出題はありませんでした。
昨年度に引き続き登記できない事項が出題されました。平成26、27年は出題がなかったですが、
今後は定番として、十分な準備が必要です。手始めに、過去問の中で、すべての登記できない事項の
出題部分を総復習してください。
本年は、大きなテーマが2つあります。
1つ目は、非公開会社から公開会社への移行に伴う役員の退任登記です。多くの受験生がこれに
気が付かなかったようですので、この点のミスは、致命的とならないでしょう。
2つ目は、解散、清算人、代表清算人の登記です。この点は多くの受験生ができていると予想されます。
今後も、瞬間発想式鉄則を叩き込み、基本問題の習熟にまず努めること、実体法たる会社法の絶対的
習熟が必要となるでしょう。
司法書士行政書士福満賢一